独学のすすめby加藤秀俊
本を整理していたら、昔(といってもかなり古い!)買ったらしき、この本が出てきた。
出張移動時間に読んでみようと持ち出したのだが、これが今読んでも十分に通用する内容。
加藤先生の文章も大変よみやすく、不思議だったのだが、当初、主婦向けにエッセイ的に雑誌に連載していたらしい。納得。
漢字とひらがなを、振り分けて書かれているから、パッと見、とっつきやすのだ。なるほど。
この方の物の価値についての部分を読んだのだが、その前日にラジオで同じようなことを話していた方がいた。
先に世間を、いや世界を騒がせたISの本が出版されているが、著者は命がけで情報収集しているのに、本が売れにくいから、という理由で1000円程度でその命がけの情報のつまった本を、たかだかその金額で情報を得るのが妥当なのか?適正価格をつけるべきではないのか?というような内容だった。
加藤先生も、そのような物の価値がどこにあるのか、ということを書かれている。
日本のモノづくり、伝統工芸品等々も同じことがいえるな〜と思った。
欧州などは歴史的価値、伝統技術に対して、ちゃんとした位置づけをしているが、その点、日本という国は世界的最高レベルのモノを作っているのに、それだけの評価をしてもらえていないものが多い。
末は人間国宝級の作品だって、一桁二桁違うんじゃないの?というほど安価で取引されている。
(値付けが全てではないけど、作家さんも生活しなくちゃいけないので)
先般、若手の日本画家さんと少しお話しする機会があったが、彼女もそのようなことを話していた。
話はそれてしまったけれど、この本、勉学についてのことが主流ではあるものの、物の考え方をあらためて認識させてもらえる良い内容だった。
たまには山積みの本も開かないとね、、、